◆佐々木宗臣(左)
伊勢半本店 本紅事業部 本紅製造課
昭和46年生まれ。伊勢半本店に入社後、2009年より紅職人として紅づくりに従事。手先の器用さと持ち前の探究心を発揮し、江戸時代から続く紅の製法を受け継ぎ、守り、更なるよい紅を作り出すために日々研鑽を積んでいる。
プライベートでは10歳と3歳の2児の父。趣味はサッカーと写真。最近はトライアスロンに興味を示し小遣いを前借りし、自転車を購入。挑戦する機会を伺う。
◆山崎美嘉(右)
伊勢半本店 本紅事業部 企画・販売課
平成1年生まれ。2010年伊勢半本店へ入社以降、祖業である紅の魅力を世の多くの方へ伝えるべく、江戸時代からの伝統を大切に、現代のニーズに合った商品の開発やイベントの企画に携わるほか、店頭・催事などの現場で接客等も行う。
趣味は旅行と映画鑑賞。酒好きではないが、旅先で気に入ったお猪口を購入しては、集めたその小さな器の数々を眺めて満足している。
写真のお二人が、本紅職人・佐々木さんと紅の商品企画をしている山崎さんです。
今回は、江戸時代から続く秘伝の製法や紅の歴史などについて、お二人にたっぷりとお話をお伺いしてきましたので、ぜひご覧ください。
インタビュアーは、5歳の女の子を持つママさん編集者・峰岸さんです。
普段はあまりやらないという実演を、今回は特別にやっていただきました。
なぜ実演をやらない(「やれない」の方が正しいですね)かはインタビューをご覧いただくとお分かりいただけます。
峰岸
本紅って、普通の口紅とは違って、紅花から作られるんですよね?
佐々木
そうです。
でも、99%は黄色の色素で、本紅に必要な赤い色素は1%しか含まれていないんです。
その1%だけを取り出して、職人が手作業でひとつひとつ器の内側に刷(は)いたものを乾燥させて、玉虫色に光っているものが、うちの本紅です。
峰岸
たった1%なんですか!?
刷くというのは、塗るということですよね?
佐々木
そうです。
職人が、刷毛で紅を器に塗ることをいいます。
峰岸
紅花から作った本紅の、一般的な口紅との大きな違いってどんなことですか?
山崎
やはり、紅花のお花の赤色色素だけを使って作られていることですね。
一番の特徴は、この玉虫色です。
日本で最後の紅屋として、昔から変わらぬ製法で、私どもが作り続けているものです。
峰岸
なんでこんな深い緑というか、玉虫色になるんですか?
山崎
実は現代の科学でもまだはっきりとは解明されていないのです。ただ、一説には紅花から取り出した、純度の高い赤色色素というのは非常に粒子が細かいんですが、その粒子のひとつひとつが器の内側に刷かれ光を乱反射させることで、人間の目には、赤色の反対の色であるグリーン、玉虫色に見えるのではないかと言われています。
峰岸
そうなんですか。
この玉虫色が、お水で溶くと赤くなるんですよね?
本当に不思議です。
山崎
つける時は、水彩絵の具みたいに水で溶いて使っていただくんですが、お水で溶いた時に赤くなります。
その紅をお口につけていただくと、その方に合ったお色味で発色します。
峰岸
つける人によって、色が変わるんですか?
山崎
人によって肌の色素が違いますので、その方に合った色素で発色します。
峰岸
その人、唯一の色になるということですか?
山崎
その方に、本当に一番合ったお色味になります。
一般的に広く使われている口紅ですと、毎年、流行色がありますけど、本紅だと流行の色や自分にあった色の口紅を探す必要はなくて、自分に一番似合う色で発色してくれます。
峰岸
自分だけの色になるって、素敵ですね。
山崎
あとは、お水の量で赤色の濃さを調節できますので、その日の気分やお召し物に合わせて、紅の濃さを調節できます。
峰岸
重ねて塗るとか、水を多くして薄く塗るとかで調節できるということですか?
山崎
そのとおりです。
紅自体は一色ですが、様々なお色味をお楽しみいただくことができます。
峰岸
先ほど最後の紅屋というお話がありましたが、創業はいつ頃なんですか?
佐々木
創業は1825年、江戸時代の後期ですね。
峰岸
江戸時代ですか!
伝統的な製法で紅を作っている紅屋さんというのは、他にもあるんですか?
佐々木
当時からの製法を代々受け継いで作り続けている紅屋というのは、うちが最後なんです。
峰岸
そうなんですか。
伝統的な製法で作っている本当に貴重な紅なんですね。
先ほど1%しか赤色色素がないとおっしゃっていましたが、本紅を作るのにどのくらいの量の紅花が使われているんですか?
山崎
直径6cm程度のお猪口(おちょこ)タイプの器のものですと、大体1000~1500輪(りん)のお花が必要になります。
峰岸
輪というのは、お花1つってことですよね?
山崎
山形の農家の方々が、紅花の花弁だけをひとつひとつ手作業で摘んでいくんですが、1500輪分集めてようやくこの小さなお猪口一つ分の紅ができます。
峰岸
花弁だけですか!?
しかも、そんなに大量に!
驚きです。
では、相当大きな紅花畑がないとできませんね?
山崎
そうですね。
山形では、江戸時代より最上地方において紅花栽培が盛んでした。
峰岸
その紅花はいつ頃咲くんですか?
佐々木
大体7月上旬から咲き始めます。
咲き始めてからちょっと経った頃、ちょうど扇状に花が開いた頃が摘むのに適しているんです。
峰岸
花が開ききってしまうと、駄目なんですか?
佐々木
開ききっちゃうと、花弁から採れる赤い色素が、黒みがかった赤になっちゃうんです。
なので、花弁の根元がオレンジがかったころがベストなんです。
峰岸
大体、開花から何日目位がいいとかあるんですか?
佐々木
紅花畑に最初の一輪がポッと咲くと、周りの花も次々に開いていくんです。
その最初の一輪が開くのが、必ず半夏生(はんげしょう)の日と言われているんです。
峰岸
半夏生というと?
佐々木
夏至から数えて11日目のことです。
大体7月2日位のことが多いんですが、なぜか必ずその半夏生の日に畑にぽっと一輪だけ咲くんです。
それを合図として、残りの花も一斉に咲き始めます。
峰岸
不思議ですね。
佐々木
本当に不思議なんです。
で、花が咲き始めて大体2~3日後ですかね、扇型位までに開くのが。
下1/3位まで赤くなった時が摘み時です。
峰岸
タイミングが難しいですね。
佐々木
はい。
それ以前だと、本当に真っ黄色の花で、実際摘んでみて、赤色を抽出しようと思っても出てこないんです。
完全に咲いた状態の花ですと、花の色も赤味が強く、たくさん赤色色素がありそうに見えるんですけど、実際に抽出してみると黒みがかった赤になってしまって、この玉虫色を出すことができないんです。
峰岸
摘むタイミングによって、抽出できる色が変わってしまうんですね。
佐々木
ベストの状態の花だけを摘んで加工していくわけです。
ですから、紅花農家の方は、毎朝畑に行って、紅作りに適した状態の花だけを見極めて手摘みしてくださっているんです。
峰岸
そのお花も大量に必要になるわけですから、本当に大変な作業ですね。
佐々木
本当に大変な作業です。
紅花ってトゲがいっぱいあって、手袋をしていても刺さるんです。
朝露に濡れて少しでもトゲが柔らかくなった時でないと、痛くてとても摘めません。
峰岸
まさに、身を呈しての作業なんですね。
佐々木
1500輪なんて、そう簡単には摘めません。
しかも、花は一斉に咲くので、ベストの花を摘むとなると、その時だけ集中して人手も必要になります。
摘み手の確保から苦労してもらってるんです。
峰岸
そうして摘み取った紅花は次はどうなるんですか?
佐々木
まず、紅餅を作ります。
峰岸
紅餅というのは?
佐々木
摘んだ花を水洗いして、黄色の色素を流します。
それをザルに入れ、何度かひっくり返しながら2~3日発酵させるんです。
そうすると、どんどん色が赤くなってきます。
それを餅みたいについて、ピンポン玉くらいに丸めてから、煎餅みたいに潰します。
それを天日干しで乾燥させたのが、紅餅です。
峰岸
乾燥しておせんべいみたい。
ところどころ花びらの形が残っているんですね?
触っても大丈夫ですか?
佐々木
どうぞどうぞ。
これで重さが一匁(もんめ)です。
峰岸
一匁?
佐々木
3.75gです。
峰岸
なんか名古屋名物のおせんべいみたいですね。
佐々木
おいしそうに見えますよね。
でも、発酵させたものなので、ちょっと独特な香りがありますよ。
峰岸
あぁ本当ですね。
草の香りというか、植物の香りですね。
この紅餅が、そのまま紅として使えるんですか?
佐々木
いえいえ、ここからが伝統の製法になります。
企業秘密なんですが・・・。
峰岸
言える範囲でお願いします。
佐々木
まず、紅餅を水でふやかしてからアルカリをかけて絞ります。
次に、酸をかけて赤色だけを反応させます。
これが紅液です。
で、次は麻の束・・これを「ゾク」っていうんですが、何回も何回もゾクを浸し、赤色色素を染付けます。
染付けたゾクを絞って余分な水分を除くと、泥状の紅ができます。
その泥状の紅を、刷毛で器に刷いて乾燥させます。
峰岸
全部手作業ですか?
佐々木
もちろんです。
峰岸
ものすごい手間がかかっているんですね。
佐々木
それに、気候にも左右されます。
峰岸
本当に、気の遠くなるような作業ですね。
紅作りで一番難しいと感じていらっしゃることは、どんなことですか?
佐々木
やっぱり、いかに赤色を無駄なく取り込むかということです。
峰岸
わずか1%しか含まれていない赤ですものね。
佐々木さんの指先も、紅に染まって赤くなっているように見えますが。
佐々木
ちょうど今仕込み中なもので(笑)
でも、これでもまだ落ち着いてる方です。
爪まで赤くなる時があるんですよ。
峰岸
まさに手作業ですね。
佐々木
親指なんかは、奥まで染まっちゃってるんです。
峰岸
マニキュアと違って、染料ですもんね。
佐々木
手がきれいだと、サボってると思われちゃう(笑)
峰岸
爪が赤く染まってしまったのは、落ちるんですか?
佐々木
落ちないので、手元を見てちょっと変な人に見られちゃうかもしれません。
子供の友達に会うと、「手が赤いー」とか言われます。
峰岸
江戸時代からの唯一の製法というのは、マニュアル化されて今に残っているんですか?
佐々木
全て口伝で、マニュアルはないです。
峰岸
一子相伝みたいな感じですか?
佐々木
そうです、そんな感じです。
秘伝の製法なので。
峰岸
すごいですね。
佐々木
うちの紅は玉虫色を出すことができるんですけど、江戸時代、どの紅屋さんも玉虫色をいかにきれいに出すことができるかを競い合っていたので、製法の肝の部分は門外不出だったんですね。
なので、口伝なんです。
江戸時代に書かれた紅屋の資料も全くないわけではないのですが、あえて分量を間違って書いて、その通りに作っても絶対にできないようにしたりとか。
峰岸
えー!?
佐々木
なので、秘伝の製法は、創業以来ずっと今に至るまで、口伝なんです。
それに、マニュアル化しようとしても、紅餅の状態は毎回違うし、気候にも左右されますので、無理なんです。
峰岸
自然のものを相手にしているからこそ、なんでしょうね。
とても工場で大量生産できるようなものではない、貴重な紅ですね。
峰岸
今日は、実際に紅を器に刷くところを、見せていただけるんですよね?
すごく楽しみだったんです。
佐々木
では、やりますか。
峰岸
ぜひお願いします。
峰岸
塗るときはどろっとしてて、紅は赤いんですね。
乾くと玉虫色に変わるんですか?
佐々木
はい。
でも、玉虫色にするには、秘伝の製法での工程が必要になるんですよ。
峰岸
秘伝の製法あってこそなんですね。
使われる筆も、普通の筆と違ってぶつ切りみたいな感じですね。
佐々木
器の大きさや深さに合った筆を使っています。
峰岸
お習字の筆のようにも見えます。
佐々木
そうです。
それを、自分たちで筆先を切ったりしながら作ってます。
峰岸
へー、そうなんですか。
佐々木
だって、この世に紅刷き用の筆なんて存在しないですから。
うちだけしか使わないし。
峰岸
そう言われれば、確かにそうですよね。
道具ひとつひとつも売ってないし、ご自分たちで作られているんですね。
佐々木
まず、輪郭を描いてから・・・。
その後、さっと紅を刷きます。
それから、これを竹のヘラで伸ばしていくんです。
峰岸
竹のヘラですか?
何回か、筆で塗り重ねるのかと思ってました。
佐々木
何度も刷毛で塗っても、液体ですから、どんどん器の底の方に溜まってしまうんです。
自然乾燥させていくなかで、粘度がでてくるところを、うまく均一に伸ばしていくんです。
峰岸
まさに職人技ですね。
この小さなお猪口タイプの器に紅を刷くのに、1500輪もの紅花が使われているなんて、驚きです。
佐々木
なので、あまり実演はしないんです。
今日は、貴重な機会です(笑)
佐々木
厚みにムラがあると、きれいな鏡面のようには仕上がらないんです。
だから、器も神経を使います。
実はうち、器の検品の条件が非常に厳しいんです。
普通の食器として使うなら何の問題もないレベルでも、ほんの少しの凹凸があるだけでうちはアウトです。
峰岸
厳しいんですね。
佐々木
紅を刷いた時に、その凹凸が全部出てきちゃいますからね。
窯元に返品すると、「これ、普通だったら商品で出せるんですけどね・・・」ってよく言われます。
峰岸
窯元泣かせの厳しい検品を通った器のみ、紅の器になれるんですね。
ところで、紅作りの一通りの工程ができるようになるまでというのは、どのくらいかかるものなんですか?
佐々木
どこをもって一人前というのか、難しいところではありますね。
究極のところまで極めた「紅匠」ともなると、何十年もの経験が必要になりますね。
峰岸
そうですか。
佐々木
相手が自然のものですし、全ての工程を人の手で行っているので、どうしても品質に差がでてきます。
そこを適宜、均一に仕上げていくのは、なかなか難しいんです。
峰岸
均一のクオリティを保つというのは、大変なことなんですね。
佐々木
そうです。
経験とか勘とか、いろんなものが必要になってきます。
峰岸
まさに職人技ですね。
佐々木
あとは、時間が経って表面が乾いてくると、玉虫色になっていきます。
時間がかかるので、今日はここまでですね。
峰岸
玉虫色に変わる前の紅も、とってもきれいですね。
素朴な疑問なんですけど、わざわざ塗って玉虫色にしなくても、刷く前の状態の紅でも良さそうに思えますが・・。
佐々木
唇に紅を点(さ)した時の発色は変わらないです。
でも、液体のままですと、持ち運びが大変ですし冷蔵庫での保存が必要になります。
乾燥させた方が、持ち運びも楽ですし、衛生面も保存性も高まります。
峰岸
なるほど。
峰岸
手毬型の紅は、「初節句や七五三を迎える女の子に是非、本物の紅を使ってもらいたい」との思いを込めて開発されたそうですね?
山崎
自分たちが作ったものが、その子の初めてのお化粧で使われるって、すごく嬉しいことです。
峰岸
女性にとって口紅というのは、婚礼とかのライフステージでも重要な場面に出てきたり、特別な意味があるように思うんですけど、そこに携わっていらっしゃるんですものね。
山崎
そうですね。
やはり小さい時から本物に触れるというのは、とてもいいことだと思います。
峰岸
大切なことですよね。
山崎
最近はナチュラル志向の方が増えています。
この紅は、100%植物由来の天然色素ですので、お子様から大人の女性まで幅広くお使いいただいています。
七五三などの伝統行事で使っていただいた紅を、大人の女性に成長されてからも使っていただける。
それが本紅の魅力であり、私どもの誇りでもあります。
山崎
それに、紅にはもともと魔除けの意味があるんです。
だからこそ、古くから節目節目の行事で必ず使われてきました。
特に7歳までの行事で使うことが多かったんです。
峰岸
昔は幼い子が健やかに育つのが難しいこともあったようですね。
山崎
そうですね。
小さな赤ちゃんが元気に育って欲しい。
小さな幼い子が幸せになって欲しい。
そんな親御さんや親せきの方々の祈るような思いを込めて、昔からこの紅が使われてきたんです。
峰岸
わが子の健やかな成長と幸せを願って使われてきた紅なんですね。
山崎
そうなんです。
昔に比べると、紅が一般的なものではなくなってきているかもしれません。
でも、昔から、わが子に幸せになって欲しい、元気に育って欲しい、様々な親の思いを込められて使われてきた紅です。
今一度、現代の親御さんにも、是非、そういう思いを紅に託して、節目の行事などでお使いいただけたらと思います。
峰岸
目に見えない親の思いを、紅に託して節目に使う。
とても素敵なことですね。
山崎
「そういう気持ちを込めて、あなたの初節句や七五三にこの紅を使ったんだよ。」
お子様が大きくなった時に、そう伝えていただけると、喜びも大きいのではと思っています。
峰岸
本当にそうですね。
山崎
手毬の柄には、毬をつく、という意味から、紅と同じく、魔をつく、魔を払うという意味があるんです。
峰岸
そういえば、七五三の写真は毬を持って撮影することが多いですね。
山崎
結婚式の時に、お母さんが娘の幸せを願う気持ちを込めて、毬を作って渡す風習もあるようです。
峰岸
そうなんですか。
山崎
親の気持ちを込める手毬と紅。
両方を重ねあわせて、手毬型の本紅が出来上がったんです。
峰岸
美しいお話ですね。
器は有田焼だとか。
山崎
はい、有田焼です。
紅を使い終わった後も、ちょっとしたお料理を盛り付けていただいたり、ピアスなどの小物入れなどに使っていただいたりと、楽しんでいただけたらうれしいです。
取材日:2013年10月21日
取材場所:東京都港区 伊勢半本店 紅ミュージアム
いかがでしたか?
数か月前から本紅を使い始めた峰岸さん。
初めて使ったときは、どんな色に発色するのかドキドキしたそうです。
4歳の娘さんにも本紅を塗ってあげたそうですが、お姉さん気分になったようで、その日はずっと澄まし顔をしていたそうです。
僕が紅花でイメージするのは、おもひでぽろぽろ。
ジブリの映画です。
紅花摘みのシーンが有名ですよね。
インタビューを聞いていたら、なんだか懐かしくなって、レンタルして久しぶりに観ちゃいました。
なお、佐々木さんの本紅は、12月4日から手しごと本舗(楽天市場)で、ご購入いただけます。
(2013/11/26 編集長・おかざき)